WordPressはプラグインを導入することで自由自在にカスタマイズすることができます。
ですが、WordPressで運用するサイトの最適化を行う際、プラグインの入れすぎは良くないと言われることが少なくありません。
なぜ、便利なプラグインを入れすぎてはいけないのか詳しく解説していきます。
WordPressにプラグインを入れすぎてはならないと言われる理由
WordPressにプラグインを入れすぎてはいけない理由はいくつかあります。
いずれもサイト運用に大きく関わることなので一つ一つしっかり確認して行ってください。
サイト表示スピードが落ちる
プラグインを大量に入れると、サイトの表示スピードが落ちてしまう可能性があります。
プラグインが増えれば増えるほど各プラグインの処理が長くなり、その結果ページの表示速度が落ちてしまうのです。
検索順位に悪影響が出る可能性
Googleは2018年7月に、スピードアップデートという大規模アップデートを行いました。
このアップデートは「極端に表示速度が遅いサイトの検索順位を下げるアップデート」であり、サイトの表示速度が遅くなっていると影響を受けてしまうアップデートとなっています。
そのため、プラグインをたくさん入れすぎたせいでページの表示速度が低下してしまうと、良いコンテンツを提供してるんだかからず検索順位が思うように上がらないっていう状態になってしまいかねません。
サイトエラーが発生する可能性
プラグインは100%完璧ではありませんなかにはバグが含まれてしまっていることもあります。
そのため、いろんなサイトでオススメされているから導入してみたら、なぜかエラーが出てサイト上部に「Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable…」といったよくわからないメッセージが表示されてしまうことがあります。
何も事情も知らないサイト閲覧者からすると、ハッキングされたサイトなのかなと不安がってしまい、せっかくのアクセスは無駄にしてしまうでしょう。
そのため、やみくもにプラグインを導入せず、自サイトの環境でも正しく動作するかチェックする必要があります。
プラグインの保守が大変になる
導入したプラグインは定期的にアップデートしないと、セキュリティの欠陥(脆弱性)が含まれた状態になり、悪質なハッカーに狙われてしまう可能性があります。
そうならないために定期的にプラグインをアップデートしなければならないのですが、プラグインが増えれば増えるほどアップデートする機会が増えます。
その関係で保守作業が大変になり、アップデートしたと思ったらまた別のアップデートが公開されている…ということも少なくありません。
競合するプラグインを入れると動作がおかしくなる
便利で評判が良いプラグインだからといって、競合する複数のプラグインをインストールするのはあまりお勧めできません。
特にサイトの表示速度を高速化するキャッシュプラグインはかなり注意が必要で、基本的にキャッシュ系プラグインは複数入れてはいけません。
また、セキュリティプラグインも複数入れてしまうと互いに競合して、サイト管理者ですらダッシュボードにアクセスできなくなるとトラブルが発生する可能性があります。
そのため、競合するプラグインの選定はプラグインが動作をしっかり理解して導入しなければなりません。
キャッシュ系プラグイン・セキュリティプラグインはこの傾向が極めて強いので、何を導入すればいいのかわからない場合はご相談下さいませ。
ここまで解説してきたポイントが、プラグインを入れすぎると良くないと言われる理由です。
しっかり対策すれば50個以上プラグインを導入しても問題ない
プラグインを入れすぎるとサイトの表示速度が下がるなどのデメリットが大きくおすすめできないという声が多いですが、それはWordPress高速化について何もしていなければの話です。
適切なキャッシュプラグインなどの導入・設定を行うことでサイトの表示速度を大幅に向上させることができ、プラグインを何も入れていないときよりも早くなる可能性があります。
WordPress高速化で必ず入れるべきプラグイン
たくさんプラグインを導入して運用したいのであれば、適切なキャッシュプラグインの導入が必要不可欠です。
有名なキャッシュプラグインというと以下のようなものがあります。
- WP Super Cache
- Quick Cache
- DB Cache Reloaded Fix
- W3 Total Cache
- WP Fastest Cache
ですが、これら以上に高いキャッシュ機能を持つプラグインが存在します。
WP-Optimize
先ほど紹介した5つのキャッシュプラグインよりも高いキャッシュ効果を得られるのが、「WP-Optimize」です。
WP-Optimizeはデータベースの最適化に使われることが多いプラグインなのですが、実はかなり強力なキャッシュ機能を持っています。
HTML圧縮やCSSのインライン展開などの細かいポイントは苦手ですが、ページ表示速度の向上効果が極めて高いため、UX(ユーザビリティ)を高めたい方はぜひ一度使っておきたいプラグインの一つです。
WP Fastest Cacheと相性が良い
WP Fastest CacheはWP Optimizeのキャッシュ機能と同じようにページデータをキャッシュするプラグインですが、キャッシュの仕組みが異なります。
その影響かWP Optimizeとの相性が良く、高いキャッシュ効果を期待できます。
WP Optimizeだけだと、サイトの表示速度は上がってもPage Speed Insightsのスコアが変わらないことがほとんどです。
ですが、WP FastestCacheはCSSはのインライン展開などPage Speed Insightsで高スコアを獲得しやすいキャッシュプラグインですので、導入すると良いでしょう。
ただし導入順序が少し複雑で、理解して導入しないと高いキャッシュ効果を得られないので、とにかくパフォーマンスを高めたい場合は当サイトまでお問い合わせくださいませ。
plugin load filter
ページ毎にプラグインの読み込みを制御できる上級者向けプラグインです。
各プラグインの動作を理解しておかないとプラグイン動作の不具合の温床になってしまうものですが、WordPressの最適化を行うのであれば導入しておきたいプラグインでしょう。
ただし、先ほども言ったようにプラグインが動作をしっかり理解しておかないと使いこなすことができない上級者向けプラグインですので、使いこなせるような人材が社内にいない、出来る人がいないという場合は当サイト「WordPress のお医者さん」が代わりに設定させていただきます。
導入するプラグインを減らすコツ
キャッシュ系プラグインはできれば入れたくないという少数派の方もいるでしょう。
そういう場合、導入するプラグインを極力減らしたいということが多いと思いますので、投入するトラブルを減らすコツも紹介します。
機能が豊富なテーマを使う
一番簡単な方法は、様々なオプションが用意されているテーマを利用することです。
WordPressはプラグインだけでなくテーマにも様々な機能を搭載できるため、プラグインの代わりになる機能がテーマに初めから備わっていることがあります。
特にSEO周りの設定が用意されているテーマが増えているため、All in One SEOなどのSEO対策プラグインを導入している方はテーマ機能との競合に注意してください。
大規模プラグインを活用する
様々な機能がまとめられた大規模プラグインを利用するのもいいでしょう。
代表的なものといえばJetPackです。
JetPackは、
- スペルチェック
- 画像の遅延読み込み(lazy load)
- CDNから画像リソースの配信
- SNSボタンの設置
- コメント機能の強化
- アクセス解析
- 関連記事の表示
- XMLサイトマップの自動作成
などなど、たった1つのプラグインでたくさんのことができる用に作られています。
こういった大規模プラグインを使えばプラグインの管理も楽になるほか、設定も一つのプラグインに集約するので設定カスタマイズも効率的です。
導入プラグインの最適化は難しい
導入するプラグインの最適化は難しいです。何と何が競合していて、どういうケースでパフォーマンスが低下しているのか全て調査して一つ一つ検証する必要があるため、数分~数十分で出来る代物ではありません。
ですので、不要なプラグインがあるかどうかわからない、軽量で便利な別のプラグインに代替したいという方は一度ご相談ください。
KUSANAGIを使えばカンタンに最適化可能
先ほども言ったように、細かく導入プラグインの最適化を行って適切なチューニングをするのは非常に難しいです。
WordPressのプラグインのプログラムを書けるレベルでないと、適切な最適化は困難でしょう。
ですが、KUSANAGIというWordPressに特化したチューニング済みWordPress仮想マシンを使えばカンタンに最適化できます。
導入のみ大変ですが、キャッシュプラグインなどの最適化プラグインが全く不要なレベルで最適化してくれるので、かなりおすすめです。
KUSANAGIの導入を検討している方はぜひお問い合わせくださいませ。