WordPress側ではなくサーバーレベルで高速化・最適化できるKUSANAGI。KUSANAGIを使えばページ表示速度からサーバー負荷削減などサイトパフォーマンスに関するあらゆる要素が改善されます。

KUSANAGIを導入しているサーバーは4万台を超えており、今もなお導入するサーバー・Webサイトが増加中です。

そんなKUSANAGIですがWordPress を導入する場合と比べて導入難易度が高く、新規構築ならまだしも既存WordPressサイトの引っ越しを含めて導入となると大変です。

そのためほとんどのサイト管理者はWeb開発業者にKUSANAGIの導入を外注することになるでしょう。

そこでこの記事ではKUSANAGIを外注して導入したあとに注意しなければ点について解説します。

KUSANAGI導入後の注意点

KUSANAGIはサーバーレベルでセキュリティも含めて最適化されるのですが、「WordPressのみ」と「KUSANAGI+WordPress」では動作がいくつか異なります。

KUSANAGI移行直後に遭遇しがちなトラブルなど注意しなければならないポイントを見ていきましょう。

プラグインがKUSANAGIと競合する可能性がある

KUSANAGIにはページキャッシュ機能などWordPressの動作を最適化する機能が搭載されています。そのためそれら機能と同じ機能を持つプラグインを導入して使っていた場合、お互いに競合してパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。

特にありがちなのがキャッシュプラグインです。キャッシュプラグインに含まれているページキャッシュ機能は確実にKUSANAGIと競合するため、キャッシュプラグインのページキャッシュ機能・KUSANAGIのページキャッシュ機能どちらかを無効化し、一方のページキャッシュ機能のみ動作するようにしておきましょう。

WordPress本体・テーマ・プラグインの更新ができないことがある

KUSANAGIはWordPressのセキュリティもかなり高めてくれるのですが、その影響でWordPress本体・テーマ・プラグインのアップデートができなくなってしまうときがあります。

KUSANAGIは不正にファイルをアップロードされて侵入されることを防ぐために、外部からのファイル書き換え・上書きなど制限していることがあり、その制限がWordPressの更新などに影響を及ぼしているのです。

プラグインの削除もできない可能性があるので注意

KUSANAGIのファイル編集の制限はファイルの削除も含まれます。そのためプラグインを無効化して削除しようとしたら、なぜか削除に失敗するという現象に遭遇することがあります。

KUSANAGI独自のキャッシュ機能について理解しておく

KUSANAGIは独自のbcacheを搭載しています。こちらのキャッシュ機能は導入時に無効化されていることもあれば有効化されていることもあり、導入後キャッシュ設定がどうなってるか確認しておかなければなりません。

また、キャッシュ機能を有効化していてもWordPress管理画面にログインできるユーザーにはキャッシュページが使用されないのでログイン中はページキャッシュ機能によってページ表示速度が大幅に高速化されるということはありません。

ページキャッシュ機能によるパフォーマンス効果を試したい場合は一度ログアウトするか、ゲストブラウザを使うなど非ログイン状態でKUSANAGI導入サイトにアクセスするようにしましょう。

必要な場合は日本語翻訳を当てておく

KUSANAGIを導入すると、サイドバーのウィジェットのデフォルト見出しタイトルなど一部の要素が英語表記になっていることがあります。

これは翻訳アクセラレーターの設定を個別に行わなければいけないので外注先に頼んでおくか、KUSANAGIの設定画面から変更しておくようにしましょう。

KUSANAGI導入後のトラブルを減らすには?

KUSANAGIは通常のワードプレスとは事情が少し異なるので、今まで遭遇しなかったトラブルに遭遇しがちです。

続いてはKUSANAGIを利用する上でやっておきたいことについていくつか見ていきましょう。

ダッシュボードからWordPress本体・テーマ・プラグインを更新できるようにしておく

KUSANAGIのデフォルト設定だとWordPressダッシュボードからセキュリティ設定上の都合でテーマやプラグインを更新できないことがあるので、この設定を変更しておくといいでしょう。

ただしこの設定の変更はサーバー側でパーミッションを変更する必要があるため、SSH接続などの方法でサーバーにリモート接続し、コマンド操作が必要になります。

パーミッションの変更で困っていて、なおかつ以前外注した業者が対応してくれない・請求額が高いとい場合は一度WordPressのお医者さんまでご相談ください。

ファイルアップロード容量の制限を緩和しておく

KUSANAGIではデフォルトのファイルアップロード容量に制限が16MBと比較的小さい値が設定されています。

画像のアップロードなど一般的なファイルのアップロードであれば困ることはありませんが、テーマをアップロードする際に困ることがあります。

テーマによっては容量が16MBを超えていることがあり、その場合はテーマをPCからアップロードすることができません。

KUSANAGIの場合、WordPressのfunctions.phpを使って書き換えることができず、サーバーの設定ファイルを編集する必要があるので、簡単にファイルアップロード容量の制限を変更できるわけではありません。

設定の変更を間違えると設定ファイルが壊れてWordPressにアクセスできなくなってしまう可能性があるので、サイト運営担当者周りにWebエンジニアがいない場合はWordPressのお医者さんにご相談ください。

バックアップを定期的に作成しておく

KUSANAGIに慣れてしまえば困ることはほとんどないですが、サイトを運営し続けることにおいて何が起きるかわかりません。

いつ何が起きてもいいようにバックアップを定期的に作成できる環境を整えておきましょう。サイトのバックアップを取る環境を構築していない場合は、定期的にフルバックアップを取ることができるUpdraft Plusがおすすめです。

Updraft PlusはGoogle Driveなど外部のオンラインストレージに保存することが可能であるため、万が一 を設置しているサーバーが壊れて全データ消失という最悪のケースに巻き込まれたとしても安心です。

詳しい導入方法やバックアップの取り方については記事にしていますので、バックアップ環境を整えていない場合はこちらの記事を参考にしてください。WordPressプラグインなので技術的なノウハウを持たない初心者でもバックアップ環境を整えられます。

【カンタン】UpdraftPlusを使って毎日バックアップをGoogle Driveに保存する

KUSANAGIは高負荷にも耐えうる最強マシン

KUSANAGIはWordPressの処理を最適化してくれるため、高負荷状態になってもサーバーが落ちずに安定して運営できるようになります。

それゆえにKUSANAGI特有の症状(ダッシュボードからプラグインをアップデートできない・キャッシュプラグインが競合する)が発生することもあるので、KUSANAGIの導入を外注したとしても、導入後の運用には気をつけるようにしましょう。

もしなにかお困りでしたら、WordPressのお医者さんまでご相談ください。KUSANAGI関係はもちろんのこと、デザインのカスタマイズやセキュリティ対策などご相談を受けさせていただきます。